片側顔面けいれんとは、顔の片側の筋肉が自分の意思とは無関係にピクピクと動く病気です。最初はまぶた周辺に症状が現れることが多く、徐々に頬や口元へと広がることがあります。症状が進行すると、顔が引きつったように歪んだり、強いけいれんにより一時的な麻痺を感じたりすることもあります。
片側顔面けいれんの主な原因は、顔の筋肉を動かす「顔面神経」が、脳の血管に圧迫されることだと考えられています。加齢や動脈硬化が関係している可能性があり、中高年の女性に多い傾向があります。
初期症状として、片側の目の周りがピクピクと動くことが多く、次第に口元や頬にも広がります。緊張時や疲労時に症状が強くなり、放置すると日常生活に支障をきたすこともあります。まれに両側の顔にけいれんが生じるケースもありますが、多くは片側のみです。
診断には、問診と視診を中心に、MRI検査を行うことが一般的です。MRIでは、顔面神経が血管に圧迫されているかどうかを確認し、動脈瘤や腫瘍などの他の病気が隠れていないかを調べます。
治療方法としては、症状の軽い場合は経過観察が選択されることもあります。日常生活でストレス管理や十分な休息をとることが悪化を防ぐポイントです。
片側顔面けいれんは命に関わる病気ではありませんが、症状が進行すると日常生活や対人関係に影響を及ぼす可能性があります。疲れやストレスで悪化することがあるため、生活習慣の見直しも重要です。気になる症状がある場合は、早めに神経内科や脳神経外科を受診しましょう。
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