函館新都市病院の特長

救急医療

救急医療

脳神経外科の2次救急医療機関

函館新都市病院は南渡島圏内の2次救急医療機関として、主に脳神経領域疾患の救急患者を迅速かつ適切に受け入れています。特に脳卒中に強みを持ち、救急隊や他の医療機関との緊密な連携を重視しています。また専任の救急担当看護師や医療スタッフにより迅速かつ適切に対応いたします。


HCU(ハイケアユニット)8床

緊急の患者に対応するために、高度な医療ケアを提供するためのハイケアユニットが8床用意されています。


スピーディーな診断と治療

救急患者に対して、診断から治療までをスピーディーかつ迅速に行える体制を整えています。小規模ながらも、医療スタッフ全体が連携し、検査技師や放射線技師も含めた各部署が協力して迅速な治療を行います。


最新の検査機器と24時間機器稼働

1.5テスラと3.0テスラのMRI、64列マルチスライスCTなど、最新の検査機器を導入。これにより、脳の構造や血流を詳細に診断し、脳卒中の早期発見や治療に適した方針を立てることが可能です。

また、MRIやCT装置を24時間365日稼働させ、救急患者にいつでも対応可能な状態を維持しています。緊急手術や脳血管内治療が必要な場合には、医療スタッフ全体が24時間体制で対応します。


脳神経外科の救急疾患に対する専門的な治療

脳神経外科の救急疾患において、発病から治療までの時間が重要であることを理解し、24時間365日発病から4.5時間以内の脳梗塞治療や発病から8時間以内の急性期脳血管内治療など、専門的な治療を行える設備と経験豊富なスタッフが揃っています。

いつでも受け入れる救急医療

救急医療
救急医療

当院は、脳神経外科をはじめ、様々な疾患の患者様をいつでも受け入れることができるように準備しています。南渡島圏の当番病院としても対応していますが、当番日でなくても脳卒中や頭部外傷の患者様は常にお受けしております。

血管内専用の手術室、血管撮影室

当院は脳神経外科と循環器内科で血管のための検査と手術に血管撮影装置を利用しています。緊急の手術や脳血管内治療が必要な場合には、医師や看護師だけでなく、手術室や血管撮影室のスタッフが24時間体制で対応しています。最新の設備と豊富な経験を持つスタッフが、血管系疾患の患者様に治療を提供します。

入院から退院後の生活までサポート

入院から退院後の生活までサポート

入院中のサポートについて

私たちは、患者さんが心身ともに元気になり、住み慣れた地域に戻ることを願っています。そのために、入院中の患者さんを多岐にわたってサポートするため、様々な職種のプロフェッショナルが一体となって協力しています。医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフ(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)、管理栄養士、歯科衛生士、社会福祉士などが、入院生活から退院までのプロセスをトータルにサポートします。さらに、栄養サポートチーム、褥瘡対策チーム、摂食・嚥下サポートチーム、認知症ケアチーム、退院支援チームなどが、一体となって患者さんのニーズに対応します。

栄養サポートチーム(NST)

治療の効果を高め、予後を改善し、合併症を予防するために、適切な栄養管理が重要です。当院では、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、リハビリスタッフ、歯科衛生士などから構成された栄養サポートチームが、患者さんの栄養補給や管理方法に関する提案を行っています。

褥瘡対策チーム

褥瘡対策チームは、褥瘡(床ずれ)の予防・早期発見から適切な管理・治療まで、包括的なケアを提供する多職種連携グループです皮膚科医師、皮膚排泄ケア認定看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士などの専門家が協働し、患者さんの状態に応じたきめ細かな対応を行います。チームは定期的な回診やカンファレンスを通じて、褥瘡リスクの高い患者さんの把握、予防策の立案、発生した褥瘡の評価と治療方針の決定を行い、患者さんのQOL向上を目指します。また、院内スタッフへの教育や、退院後のケア計画立案など、継続的な褥瘡対策にも取り組んでいます

認知症ケアチーム

ご高齢のかたが入院すると、周囲の環境変化に対応できず、混乱することがあります。
脳神経内科医師、看護師、作業療法士、MSW、管理栄養士、歯科衛生士が連携し、患者さんの混乱を最小限に抑え、安全な入院治療をサポートします。

摂食・嚥下サポートチーム

摂食・嚥下に障害を持つ患者さんの生活の質向上を目指す専門的な医療チームです。このチームは、患者さんの栄養状態や食事の状況を総合的に評価し、その結果に基づいて個別化された治療計画を立案します。医師、看護師、言語聴覚士、管理栄養士など、多職種の医療専門職が緊密に連携しながら、適切な治療や訓練を実施します。これらの取り組みを通じて、患者さんの食べる機能の回復を促進するとともに、誤嚥性肺炎などの合併症の予防に努め、安全で快適な食生活の実現をサポートします。

感染症対策チーム(ICT)

感染症対策チーム(ICT)は、多様な職種の医療従事者が協力し、院内感染予防と職員の健康管理を徹底することで、患者様に安心・安全な医療を提供しています。定期的な研修や環境衛生ラウンドを通じて、感染対策の知識を深め、実践を促進します。また、地域の医療機関との連携を強化し、合同カンファレンスや情報共有を行い、感染症の早期発見と対応に努めています。これらの取り組みにより、質の高い医療サービスの実現を目指しています。

医療安全管理チーム

医療安全管理チームは、患者さんの安全を最優先に考え、医療の質と安全性の向上に努めています。チームは医療安全、院内感染対策、医薬品安全管理、医療機器安全管理など、多岐にわたる分野で包括的な対策を講じています。具体的には、ヒヤリハット事例の分析や職員教育、安全な医療環境の整備、そして万が一事故が発生した場合の迅速な対応と再発防止策の立案を行っています。これらの取り組みを通じて、医療事故の予防と再発防止に全力で取り組み、患者さんが安心して質の高い医療を受けられる環境の構築を目指しています。

脳神経外科の入院から急性期の治療が終わるまで

脳神経外科で治療する病気は、生活に大きく影響することが多いです。手足の麻痺や言葉の障害、思考や判断の障害など、さまざまな症状が出ることがあります。

特に脳卒中は、早く治療しなければならない病気です。脳の血管を開く手術やカテーテル治療などの専門的な治療を、できるだけ早く始めることが大切です。また、回復に向けてのリハビリも早くから始めることが必要です。

当院では、安静にしなければならない場合を除いて、入院したその日からリハビリを開始しています。

急性期の治療が終わってから回復期へ

急性期の治療が終わったら、症状が良くなった方は自宅に帰れます。しかし、麻痺や言語障害、飲み込みの障害などの神経症状が残っている方は、もっとリハビリを続けることが必要です。

病気が落ち着いてから、自宅での生活に備えてリハビリをするところが回復期リハビリ病棟です。急性期病棟と回復期病棟は別々の病棟ですが、同じ病院にありますので、医師や看護師、リハビリのスタッフが情報を共有して治療にあたります。

脳卒中は再発しやすい病気ですが、回復期病棟で症状が悪くなった場合にも、すぐに急性期病棟で治療を再開できますので、安心してリハビリに専念できます。

入院から退院後の生活までサポート

自宅に帰る準備

リハビリは自宅への帰還を目指して行います。退院の見通しが立つと、自宅の環境に合わせたリハビリや改修アドバイスを行います。生活上の注意点や薬の管理、食事に関する情報は、医師、看護師、リハビリスタッフ、薬剤師、栄養士から提供されます。

介護サービスが必要な場合、ソーシャルワーカーが介護保険の申請やケアマネージャーとの連絡をサポートします。

退院後、自宅での生活

リハビリは自宅での生活を想定して行いますが、実際の生活での課題があるかもしれません。

そこで、訪問リハビリテーションや外来リハビリテーションが提供され、医療スタッフとの連携により、退院後の生活もサポートされます。

脳卒中のトータル治療

私たちの医療機関は、これまでに日本脳卒中学会から24時間365日、脳卒中患者を迅速に診療する「一次脳卒中センター(PSC: Primary Stroke Center)」として認定されてきました。これに加えて、rt-PA静注療法に加えて機械的血栓回収療法を提供し、24時間365日対応可能な「PSCコア」(地域の主要なPSC施設)としても認定されました。

「PSCコア」は、機械的血栓回収療法を必要とする患者を受け入れるための施設であり、さらに急性期治療だけでなく、脳卒中患者に医療や介護に関する適切な情報提供を行う「脳卒中相談窓口」の設置や、地域の包括的な脳卒中センターとしての機能も果たします。

脳卒中とは、脳の血管に何らかの異常が起こることで、脳の機能が低下する病気のことです。脳の血管には、以下の4つの種類の異常が起こります。

  • 脳出血(血管が破れて血が漏れる)
  • くも膜下出血(脳動脈瘤という血管のふくらみが破れて血が漏れる)
  • 脳梗塞(血管が詰まって血が流れなくなる)
  • 一過性脳虚血発作(血管が一時的に詰まって血が流れなくなる)
  • 脳出血の治療

      • 目的は、出血を止めて脳にさらなる損傷を防ぐことです。
      • 高血圧が主な原因で、MRIや血管造影などで原因を調査します。
      • 出血が多く脳が圧迫されている場合は、頭を開ける手術や内視鏡手術が行われます。
  • くも膜下出血の治療

      • ほとんどが脳動脈瘤の破裂によるものです。
      • 動脈瘤を封じ込める手術が行われます。コイル塞栓術やクリッピング術があり、適切な方法は患者の状態によります。
  • 脳梗塞

  • 一過性脳虚血発作の治療

      • 早期の血流回復が重要です。
      • 4時間半以内であれば、血栓を溶かす薬(血栓溶解療法)が利用されたり、機械的な血栓回収療法が行われることがあります。
      • 治療の選択肢は患者の状態によりますが、時間が経つほど効果が低下するため、迅速な対応が重要です。
      • これらの治療法は、それぞれの状況によって選択され、患者の早期の診断と治療が不可欠です。

        当院は、最適な脳卒中の治療を選択し提供できる環境を整備しております。
脳卒中のトータル治療

継続的なリハビリテーション

最先端リハビリテーション

函館新都市病院のリハビリテーション

医療の現場では、病気やケガの状態に応じて、それぞれ専門性の高い病院や施設で治療やリハビリを受けることが一般的になっています。また病院、施設がそれぞれの役割に特化し急性期医療を行う病院、回復期の医療を行う病院と分かれて医療を提供する流れとなっています。

そのためご自身の状態に応じて転院が必要となり、患者様やご家族にとっては身体的にも精神的にも大きなストレスになります。

函館新都市病院では、手術後の急性期から回復期、そして在宅復帰までを一貫してサポートする体制を整えています。急性期病棟と回復期病棟を併設し、専門のチームが患者様の状態に合わせてリハビリを行います。急性期から回復期、そして退院後の生活期まで専門のチームを組み、できるだけ同じセラピストが担当することで、患者様とご家族様の負担を軽減するとともに、セラピストも責任感とやりがいを持って対応できるようにしています。多くの人や機関が関わると、責任の所在が曖昧になりがちですが、当院では患者様の目標に向かって一緒に歩んでいくという姿勢を大切にしています。

退院後も安心のフォロー

退院しても、すぐに元の生活に戻れるというわけではありません。まだ日常生活に困難が残っていることが多いのです。 そこで、退院後も継続的にリハビリを受けることがとても重要になります。しかし、病院によっては外来リハビリを縮小したり、廃止したりしているところもあり、リハビリを受けられない方が増えているのが現状です。

当院では、外来リハビリを積極的に行っています。元気になっていただくために、外来リハビリでしっかりとサポートいたします。

最先端リハビリテーション