臨床検査科

臨床検査科 – 概要

臨床検査とは

臨床検査にはそれらの特徴から大きく分けて3つの部門から出来ています。患者様から採取した血液や尿などを最新鋭の分析機器を使って調べる検体検査 部門、心電図や超音波機器等を使い、患者様の身体に直接ふれて体内の変化を調べる生理検査部門、および身体の一部より採取した細胞や組織の標本を作り、顕 微鏡で病気の診断を行う病理部門です。

臨床検査技師とは

臨床検査技師は、それら各々の専門分野を担当し、患者様のお役に立てるよう日夜仕事に励んでいます。

また、各専門分野別に定 められた認定技師資格等を取得するなど、質的向上にも努めています。

主な検査

心電図(安静時12誘導心電図)

心臓の異常、不整脈の種類、狭心症、心筋梗塞などの診断に有用な検査です。
この検査は、痛みは全くなく検査時間は5分程度で終わります。
この検査は特に注意する事はありません。

ホルター心電図(24時間心電図)

携帯型24時間の心電計で日常生活でいつ起こるかわからない不整脈や狭心発作の発見ができる検査です。
注)胸部に電極をつける為、その日のお風呂は我慢していただくことになります。そのほかは、日常の生活に支障はないので、普段と同じ生活をしてください。
翌日、同じ時間に心電計をはずしに来院してください。

負荷心電図

階段の上り下りをするマスター負荷心電図、固定した自転車に乗っていただき
少しずつ負荷をかけていくエルゴメータ負荷心電図の2種類あります。
検査時間は、15~20分程度終わります。

注)検査当日は、階段の上り下りなどの運動をしますので、動きやすい服装で来院してください。

脳波

てんかん、脳腫瘍、頭部外傷、脳血管障害などの診断や程度・治療効果を評価する検査です。
頭に20個程度電極をつけるだけなので、痛みはなく20~30分程度で終わります。

注)検査に少々時間がかかるので、トイレを済ましておいてください。
強い空腹状態では低血糖が脳波に影響するので、食事は普通にとってください。

聴性脳幹反応検査(ABR)

難聴や脳幹障害の診断に役立つ検査です。
目を閉じて、音を聞いているだけの検査で、検査時間は10分程度で終わります。
この検査は特に注意する事はありません。

体性感覚誘発電位検査(SEP)

電気刺激を手関節部にあたえて、末梢神経障害、脊髄障害、脳幹障害などがわかります。
電気刺激を用いて検査しますので、少し痛みを伴います。
検査時間は10分程度です。
この検査は特に注意する事はありません。

呼吸機能検査

肺の機能、肺活量がわかる検査です。検査時間は5~10分程度で終わります。

注)この検査は、大きく息を吸ったり吐いたりする検査です。
肺に疾患がある方の他にも、手術の前に(全身麻酔をかける時など)この検査を行います。
その為、正確なデータを記録するため、患者様ご本人に精一杯努力していただかなくてはなりません。

神経・筋電図検査

感覚障害(手足のシビレ)、運動障害(歩行障害などの筋力低下)の評価や判断に役立つ検査です。
電気刺激を用いて、検査をしますので、少し痛みを伴います。
検査時間は個人差があり、1時間~1時間半程度です。

注)検査に少々、時間がかかりますので、検査前にトイレを済ませておいて下さい。

超音波検査

超音波を利用する為、皮膚表面にゼリーを塗って検査します。

心臓超音波

心臓の大きさ、心筋の厚さ、弁の動き、弁の形態、異常流血の有無などを検査し、心筋梗塞、弁膜症、心筋症、心のう液貯留、血栓、腫瘍などの発見に役立ちます。
検査時間は、15分程度で終わります。注意事項は特にありません。

表在超音波

甲状腺や頸動脈が主ですが、その他皮下の腫瘤など様々な場所を検査します。
甲状腺では、バセドウ病、橋本病、腫瘍などがわかり、頸動脈では、狭窄、閉塞がわかり全身の動脈硬化度の評価に役立ちます。注意事項は特にありません。
検査時間は、10分程度で終わります。

腹部超音波

肝臓、胆嚢、腎臓、膵臓、脾臓、膀胱、虫垂などの大きさ、腫瘍、石やポリープ、脂肪肝、肝硬変などの有無がわかります。
検査時間は20分程度で終わります。

注)検査準備として、検査前6~8時間以上は食事は控えて下さい。